2008年09月16日

山口雅也

一風変わった本格推理を展開する山口雅也。
主人公が外国人だったり、外国人からみた日本を舞台にして推理小説を展開するなど少し凝ったシチュエーションで楽しましてくれる。
短編が多いが、単行本一冊に仕掛けをしてあったりする連作短編が多い。

(◎…オススメ  ○…良作 △…作家、俳優、歌手、ジャンルが好みならアリ ×…イマイチ)

生ける屍の死 (創元推理文庫)生ける屍の死 (創元推理文庫)
(1996/02)
山口 雅也

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生ける屍の死 ○
死んでも生き返る世界においておきる殺人事件の謎に関わりストーリーが進んでいく。
犯人探しの要素も強いが、生き返る世界で起こっているので、動機というホワイダニットの部分も絡みながら進む。
似たような作品がないので、新鮮なまま読み進められる。ただ設定が複雑なので整理しながら読み進めるのが大変。


キッド・ピストルズの冒涜―パンク=マザーグースの事件簿 (創元推理文庫)キッド・ピストルズの冒涜―パンク=マザーグースの事件簿 (創元推理文庫)
(1997/02)
山口 雅也

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キッド・ピストルズの冒涜―パンク=マザーグースの事件簿○
現実と違うパラレルワールドで起こる事件を解決していく人気シリーズ。
キッド・ピストルズはパンクの格好をした刑事。ただこの世界では刑事より探偵士が偉いという設定。
現実と違うユニークな世界を楽しませながら、一気に解決まで持っていく楽しさは独特。

個人的に『曲がった犯罪』が大好き。タイトルも含めて一つの作品として見事に仕上がっている感じ。
扉裏の英文などもなかなか凝っているので、しっかりと読みすすめるべし。

<収録作品>
「むしゃむしゃ、ごくごく」殺人事件」 ○
「カバは忘れない」 △
「曲がった犯罪」 ◎
「パンキー・レゲエ殺人」 ○

キッド・ピストルズの慢心 (講談社文庫)キッド・ピストルズの慢心 (講談社文庫)
(2000/10)
山口 雅也

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キッド・ピストルズの慢心 △
シリーズ第2弾。今回は短編というより中編と言える長さ。少し心して読んだほうがいいかも。
最初の「神なき塔」は英語で習うハンプティ・ダンプティのみたてとあって、すんなりと設定に入っていけるので、そのまま勢いで全編読めるような気がする。

<収録作品>
「神なき塔」 ○
「ノアの最後の航海」 ○
「永劫の庭」 △


他、購読リスト
『ミステリーズ』
『日本殺人事件』
『垂里冴子のお見合いと推理』
『續・日本殺人事件』

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